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フリースクールとは?
学校に通うことが難しい子どもたちの居場所として注目されている“フリースクール”。
フリースクールは、一人ひとりの個性やペースを尊重しながら、学びや人とのつながりを大切にする場所です。

では、具体的にどんなところなのか、学校との違いや、なぜ今必要とされているのかを見ていきましょう。
フリースクールとはどんな場所?
フリースクールは、学校に通うことが難しい子どもたちが、安心して自分らしく過ごせる“もうひとつの居場所”です。
学校教育の枠にとらわれず、一人ひとりの個性やペースを大切にしながら、学びや交流ができる自由な環境が整えられています。
決まった時間割や出席の義務はなく、「やってみたい・知りたい」といった子ども自身の気持ちに寄り添いながら、多様な活動が行われています。
教科学習をする子もいれば、アートや音楽、自然体験、仲間とのコミュニケーションを通して、社会性や自己表現の力を育む子もいます。
また、多くのフリースクールには温かなサポートをするスタッフが常駐しており、子どもたちは心の安心感を得ながら、自分のペースで少しずつ前に進んでいけます。

子どもたちの「今」を大切にしながら、その可能性を広げていく——それが、フリースクールという場所です。
フリースクールと学校の違い
フリースクールと一般的な学校の最大の違いは、“学び方の自由度”と“通い方の柔軟さ”にあります。
通常の学校では…
通常の学校では、学習指導要領に基づいた統一カリキュラムがあり、決まった時間割に沿って一斉授業が行われます。
出席日数や成績、テストなどで評価されるのが一般的です。
また、集団行動を基本とした学校生活が求められることも少なくありません。
フリースクールでは…
一方でフリースクールは、文部科学省の認可を受けた「学校」ではなく、民間の教育支援施設として運営されています。
そのため、出席扱いとなるかどうかは在籍している学校との連携により判断されます。
フリースクールでは、子ども一人ひとりの興味や関心、体調や心の状態に合わせた柔軟なプログラムが用意されており、必ずしも毎日通う必要はありません。
学び方も、一人でじっくり取り組む個別学習や、少人数のグループ活動、体験型のワークショップなど多様です。
評価についても、テストの点数や通知表といった形式ではなく、子ども自身の成長のプロセスや、取り組む姿勢を大切に見守るスタンスが基本です。

「自分らしくいていい・学ぶことは楽しい」と思える環境が、フリースクールならではの魅力です。
必要とされる理由
今の子どもたちは、かつてとは違う時代を生きています。
学力や協調性だけでなく、SNSや情報過多、人間関係の複雑さ、将来への不安など、子どもたちを取り巻く社会環境は大きく変化しています。
そうした中で、学校というひとつの型にすべての子がぴったりとはまるのは、決して当たり前のことではありません。
文部科学省の調査でも、不登校の児童生徒は年々増加しており、「学校に行けない=学べない」になってしまうことが、大きな課題となっています。
フリースクールは、そんな現代の子どもたちにとって“もうひとつの居場所”として存在しています。
心がホッとできる空間で、自分のペースで学び、人と関わり、自信を取り戻していく。
そうした経験が、次の一歩を踏み出す力になります。

社会の変化に合わせて、子どもたちの学びのかたちも多様になっていく今。
フリースクールは、その子らしさを尊重する、新しい学びの選択肢として必要とされているのです。
オンラインのフリースクール
最近では、自宅から参加できる“オンラインのフリースクール”も増えてきています。
これは、通学が難しいお子さんや人との関わりに不安を感じているお子さんにとって、無理のない形で学びや人とのつながりを持てる、新しいスタイルのフリースクールです。
オンラインフリースクールの特徴
オンラインのフリースクールの特徴としては、以下の点が挙げられます。
自宅にいながら、安心して学べる環境
インターネットを通じて、自分のペースで授業に参加したり、スタッフや仲間と交流したりできるのがオンラインフリースクールの特徴。
ビデオ通話やチャットなどを活用して、少人数での対話型授業や、個別サポートが行われることもあります。
対面と同じように、学び・交流・サポートがそろっている
オンラインでも、教科学習・アート・ゲームを通じた交流・心のケアなど、対面型と同じような活動を取り入れているところが多くあります。
何よりも、“まずはつながること”からはじめられる点が、安心感につながります。
登校へのステップにも
「いきなり通うのはハードルが高い…」というお子さんにとって、オンラインのフリースクールは、社会とのつながりをゆっくり取り戻す“ステップ”としても有効です。
慣れてきたら、オフラインイベントやスクーリングに参加することもできます。
オンラインの魅力
フリースクールを選ぶうえで大切なのが、“子どもとスタッフとの相性”。
ですが、通える範囲にあるスクールだけだと、選択肢が限られてしまうこともあります。
そんなとき、オンラインのフリースクールなら、地域を越えて相性の良いスタッフと出会えるチャンスが広がります。
通える場所ではなかなかフィーリングが合う先生に出会えなかった…
このような場合でも、オンラインを活用すれば、全国のさまざまなスクール・さまざまなスタイルの先生とつながることができます。
オンラインでは、画面越しだからこそ逆に話しやすい・距離感がちょうどいいと感じる子も多く、はじめは会話に緊張していた子どもが、少しずつ笑顔を見せるようになることもよくあります。
また、スタッフの専門性や対応スタイルもスクールごとにさまざまで、
- カウンセラー資格を持つスタッフがいる
- 子どもに対して寄り添い型のサポートを大切にしている
など、家庭や子どもの希望に合わせて選べるのもオンラインの魅力です。
フリースクールの費用
準備中
フリースクールに通うメリット・デメリット
フリースクールに興味はあるけれど、「実際にどんな良さがあるの?」や「通わせて大丈夫なのかな?」と気になる保護者の方も多いはずです。

ここでは、フリースクールのメリット・デメリットをわかりやすくご紹介しつつ、後悔しないための選び方のポイントも解説します。
メリット
フリースクールのメリットは主に6つあります。
- 子どものペースで学べる個別対応の環境
- 心の安全を守り、自己肯定感を育む
- 手厚いサポートが受けられる少人数制
- 多様な体験を通じて「生きる力」が育つ
- 仲間との出会いが孤独をやわらげる
- 学び直しや将来への一歩につながる
それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
子どものペースで学べる個別対応の環境
フリースクールでは、一人ひとりの興味や学習の進み具合に合わせた柔軟なカリキュラムを組むことができます。
無理に周りに合わせる必要がなく、子ども自身の“学びたい”という気持ちを大切にしながら、自分のペースで取り組めるのが大きな特徴です。
心の安全を守り、自己肯定感を育む
フリースクールでは、周囲との比較や競争から距離を置き、自分らしく過ごせる環境が整えられています。
そうした環境の中で、自分の考えや感じ方が尊重され、少しずつ自己肯定感が育まれていきます。
手厚いサポートが受けられる少人数制
多くのフリースクールでは少人数制を採用していて、スタッフが子ども一人ひとりに丁寧に向き合える体制が整っています。
大規模な学校では難しい個別対応や細やかなフォローが期待できるのも、保護者にとって大きな安心ポイントです。
多様な体験を通じて「生きる力」が育つ
教科学習だけでなく、アートや音楽、野外活動、地域とのつながりなど、フリースクールならではの体験学習が豊富です。
仲間との出会いが孤独をやわらげる
同じ想いや悩みを抱える仲間との出会いは、心に安心感をもたらします。
共感できる交流が、気持ちを前向きにする支えとなります。
学び直しや将来への一歩につながる
不登校や学習のブランクがある場合でも、フリースクールでは自分のペースで学び直すことができます。
進学や就職といった目標に向けて、第一歩を踏み出すためのサポートが用意されています。
デメリット
フリースクールには多くの魅力がありますが、通う前に知っておきたい点もいくつかあります。
- 出席扱い・進路への影響が異なる場合もある
- 費用がかかることが多い
- 施設ごとの違いが大きい

あらかじめ理解しておくことで、「こんなはずじゃなかった」と感じずに、安心して選ぶことができます。
出席扱い・進路への影響が異なる場合もある
フリースクールは民間の施設のため、在籍している学校や自治体によっては“出席”として認められない場合があります。
また、学習内容が学校と異なるため、進学を考える場合は塾や家庭学習との併用が必要になることもあります。
費用がかかることが多い
公的な支援が受けにくく、月謝や教材費などを家庭で負担するケースがほとんどです。
金額は施設によって異なりますが、月2~8万円程度かかる場合もあり、事前に確認しておくことが大切です。
施設ごとの違いが大きい
フリースクールには、運営方針や雰囲気、安全体制などにばらつきがあります。
「思っていた内容と違った…」ということがないよう、見学や体験を通して子どもに合った環境かどうかを見極めることが大切です。
選び方ポイント
こちらでは、フリースクールの選び方のポイントを5つにまとめました。
①子ども本人の気持ちを大切に
評判よりも「行ってみたい」と思えるかが何より大切です。
見学や体験入学を通して、本人が安心できるかを確認しましょう。
②教育方針とプログラムの相性
フリースクールが掲げる教育方針が、子ども本人と保護者が望むものであるかは、重要なポイントです。
事前に、プログラムの内容や方針などについて確認しておきましょう。
③スタッフ体制とサポート内容
子どもへの関わり方や人数体制、カウンセリング対応など、安心して任せられるかを見極めましょう。
④通いやすさと費用面
無理なく通える距離や環境かどうかは、長く通い続けるための重要なポイントとなります。
また、月謝や教材費などの費用、補助金の有無などについても確認しておくと安心です。
⑤在籍校との連携実績
出席扱いになるか、学校との情報共有がスムーズにできるかなど、実績のあるスクールかどうかも確認ポイントです。
出席扱いになるフリースクールも
お子さんがフリースクールや自宅での学習を頑張っている場合、条件を満たせば「出席扱い」にできるシステムがあります。
フリースクールで「出席」になる条件
以下のようなポイントを満たしていれば、各学校長の判断で出席扱いになるケースもあります。
判断は、各学校や市町村により異なります。
- 保護者と学校がきちんと話し合っていること
- 子どもが通っているフリースクールが「学びの場」として認められていること※民間の施設でもOK(校長先生と教育委員会が確認)
- 子どもがそこで学んだことが、社会で自立していくために役立つ内容であること
- 子どもが将来学校に戻りたくなったときにスムーズに戻れるような支援がされていること
自宅での家庭学習が「出席扱い」になるケースも
最近では、タブレット学習やオンライン教材など、家でできる学びも広がっています。
- 学校や教育委員会が提供・確認した教材や学習システムを使っていること
- 教員や専門スタッフが定期的に家庭訪問などの「顔を合わせた支援」をしていること
- 保護者と学校がしっかり連携していること
- その学習が、子どもの将来にとって意味があると学校側が判断していること
出席扱いになるメリット
お子さんが学校に行けていない時期でも「フリースクール」や「自宅での学び」を出席扱いにしてもらえると、実は大きなメリットがあります。
進学時の“出席日数不足”への不安が減ります
例えば、高校進学のとき。
「出席日数が足りないから不利になるかも…」と心配される保護者の方も多いと思います。
でも、この制度を活用すれば、フリースクールや自宅での学習日も「出席日」としてカウントしてもらえる可能性があるので、安心につながります。
子どもの“努力”が学校にちゃんと伝わります
「うちの子、家では一生懸命がんばってるんです…」
そんな保護者の声も、制度を通して学校に届けることができます。
子どもがフリースクールで学んでいることや、オンラインでコツコツ勉強している様子が、学校の先生に“正式に評価”してもらえるというのは、子どもにとっても大きな励みになります。
自己肯定感が育ちやすくなります
出席扱いになることで、「自分は何もしていないわけじゃない・ちゃんと前に進んでる」と子ども自身が感じやすくなります。
それは、学校に戻るきっかけになったり、将来に向けて前向きな気持ちを持つための大切な一歩です。
卒業後の進路は?
フリースクールに通っていたからといって、進路の選択肢が限られるわけではありません。
むしろ、自分のペースで過ごした時間が、自分らしい進路選びにつながることも多いのです。

ここでは、代表的な3つの進路パターンをご紹介します。
通信制高校
通信制高校は、フリースクールに通っていた子どもたちが最も多く選ぶ進路のひとつです。
自宅学習を中心に、自分のペースで高校卒業を目指せるスタイルは、“自分らしく学ぶ”ことに慣れた子にとって、とても相性の良い選択肢です。
また、レポートやスクーリング(面接授業)を通して、少しずつ学びのリズムを整えることができるのも魅力です。
最近ではフリースクールと連携し、同じ場所で学習支援を受けながら通信制高校の課題に取り組めるケースも増えています。
専門学校・高等部
中学卒業後、自分の「好き」や「得意」を将来につなげたい子にとって、専門学校や高等専修学校は魅力的な進路です。
声優・美容・eスポーツ・IT・デザイン・調理・福祉など、多彩な分野で実践的なスキルを集中的に学べる環境が整っています。
また、フリースクールや通信制出身の生徒も多く在籍しているため、同じような背景を持つ仲間と安心してスタートできるという声も多く聞かれます。
一部のフリースクールでは高等部(高等専修課程)を併設しており、継続的なサポートを受けながら大学受験や就職を目指すことも可能です。
就職・資格取得
高校や専門学校に進まず、すぐに社会に出て働く道や、興味のある分野の資格を取得してキャリアを築く道を選ぶ子もいます。

「進学しなかったから終わり」ではなく、自分に合ったタイミング・方法で社会とつながっていくことが大切です。
最近では、フリースクールで以下のような就労支援やキャリアサポートを行っているところも増えています。
- 履歴書の書き方や面接練習
- インターンシップや職場体験
- 段階的な就労支援(短時間勤務からのスタートなど)
- ハローワークやジョブカフェと連携した情報提供
また、資格取得では以下のような分野が人気です。
- IT系(プログラミング、Webデザインなど)
- 語学系(英検・TOEICなど)
- 事務・経理系(簿記・秘書検定など)
- クリエイティブ系(動画編集、写真、イラストなど)
在宅ワークやフリーランスといった多様な働き方も広がる今、「自分のやり方で社会と関わる」ことが十分可能な時代になっています。
フリースクールで得た自己理解や経験を活かしながら、自分らしいキャリアを描いていくことができます。
“好き”を未来に!自分らしい進路の選び方
得意なこと、夢中になれることは「好き」というかたちで現れることが多いです。
昔と違い、今の社会には「好き」や「個性」を活かせる仕事がたくさんあります。

大切なのは、“この子らしさ”を軸にした未来の選び方です。
イラスト・ものづくりが好きな子は?
デザイン・イラスト・映像・アニメ制作など、クリエイティブ分野で活躍する道があります。
たとえば、グラフィックデザイナー、動画編集者、イラストレーターなどは、今とてもニーズが高まっている職業です。
話す・伝えるのが得意なら?
ラジオ、配信、ナレーション、声優・表現の世界も選択肢のひとつ。
声で表現する力を活かして、声優・ナレーター・配信者として活躍する人も増えています。

今をときめく人気声優さんの中にも、不登校だった過去を持つ方が複数いらっしゃいます。
佐倉綾音さん
小学校高学年から不登校を経験された佐倉さんですが、声優養成所 日本ナレーション演技研究所を経て、多くの声優さんが憧れる青二プロダクションに所属。
『五等分の花嫁』の中野四葉役、『僕のヒーローアカデミア』の麗日お茶子役、『ご注文はうさぎですか?』のココア役など演じる人気声優さんです。
蒼井翔太さん
小学生時代から不登校になり、中学・高校にもあまり通えなかったという経験を持つ蒼井さん。
しかし、カラオケで歌った際に友人からの称賛を受け、自信を取り戻したと語っています。
現在では、チームでの仕事においてムードメーカーとしての役割を大切にし、誰もが居心地の良い環境を作ることを心掛けているそうです。
- 『うたの☆プリンスさまっ♪』:美風藍 役
- 『ファンタシースターオンライン2』:橘イツキ 役
- 『プリンセスコネクト!Re:Dive』:覇瞳皇帝 役
ゲームや分析が得意なら?
eスポーツやゲーム制作・戦略分析の分野へ。
プロゲーマーや大会スタッフだけでなく、配信技術、マーケティング、データ分析の分野でも活躍の場が広がっています。
人の気持ちがよくわかる子は?
心理・福祉・教育の分野へ進む子もいます。
不登校や繊細さの経験を活かして、カウンセラーや支援員、こども向けの教育職に就く人も増えています。